頼総統によると、ランズベルギス氏は新型コロナウイルス感染症が大流行していた時期に、台湾へ新型コロナワクチンを無償供与するようリトアニア政府に働きかけた。その結果、欧州初となるリトアニアから台湾へのワクチンの無償供与が実現した。頼総統は、「ランズベルギス氏が当時、『自由を愛する人々は、お互いを思いやるべき』と語った言葉は、多くの台湾の人々の心に刻まれ、感動させ、生涯忘れられないものとなった」と語った。
ランズベルギス氏はまた、台湾とリトアニアが相互に代表機関を設置することに尽力した。さらに、欧州初となる「台湾」の名称を冠した在外公館「台湾駐リトアニア代表処」設立を支持した。両国はまた、半導体、レーザー技術、金融、医療分野での協力で大きな成果を上げている。
頼総統は、新型コロナや権威主義の拡大といった困難に立ち向かう時、ランズベルギス氏が台湾と共に立ち上がって民主主義の価値を守ってくれたとして、その功績を称え、謝意を表した。
頼総統は、現在権威主義勢力の勢いが増し、民主主義諸国に脅威と課題をもたらしていると指摘し、台湾とリトアニアなどの民主主義国家が、さらに団結してチームワークを発揮しなければならず、それは民主主義と自由を共同で守り、ルールに基づいた国際秩序を維持するためだと訴えた。今後も両国の経済、貿易、科学技術、文化分野でのさらなる協力と交流促進を望む頼総統は、民主主義と自由の価値観を促進し、両国の進歩と発展、世界の平和と発展に共同で貢献していきたいと意気込みを示した。
一方、ランズベルギス氏はあいさつで、「共に努力してきた台湾の外交部や国家安全保障チームに感謝している。リトアニアの多くの人々は、民主主義の台湾を支持することが、リトアニアにとっても有益だと考え、自由を守ることがいかに重要かを常に念頭に置いている。総統府の常設展を参観して、リトアニアと同じように台湾の人々も民主主義と自由を守り続けてきたことが良くわかった」と述べた。
ランズベルギス氏によると、リトアニアの人々にとって自由、民主主義、主権は非常に重要な概念で、歴史の教科書に載っているだけでなく、非常に大切にされているもの。それが台湾とリトアニアの関係を緊密にしている要因の一つでもあると訴えた。
ランズベルギス氏はさらに、両国間の友好、協力、相互に支持する関係が今後も続くことを願っていると指摘。「とりわけ権威主義の勢力拡大に直面する中で、これらの権威主義者たちは、台湾とリトアニアが繁栄と自由を獲得することを望んでいない。そのため両国はことさら団結を強め、両国の関係が他の国々を啓発し、誰もが恐れることなく民主主義諸国が互いに支え合い、民主主義陣営がますます強く大きくなるよう期待している」と述べた。